「愛」という言葉は、私たちの普段の生活の中には聞き馴染みもないし、「愛している」と言い合う習慣はありません。
恋人との間でも、親子の間でも「愛してよ」なんて、照れるし、恥ずかしくって伝え合えないものです。
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鍼灸の仕事は人の体に触ります。体もですが、お客さまの話もお聞きして、時には気持ちも伺います。
その時に大事なことは「愛をもって近くにいること」です。
身体的な近くにいる時、関係性が時に共感しすぎて互いの境界線をあやふやにしてしまうことは良いことではありません。
「治してもらう」「治してあげる」という依存になってしまうのは良くありません。
「治る働き」は、ご本人自身の働きでなくてはいけないからです。施術者は、その方の治す働きを手伝うことが役割です。
愛をもって痛みや悩みのある方に接すると、傷つけてしまう恐れもなく、パーソナルスペースも互いに侵さなくなります。
「良くなってね」「治ってね」の思い遣りや、愛をもってお客さまに接することは、治癒の根幹であって、お金をいただくために施術の仕事をしている部分もありますが、それだけじゃいけなくて、損得、仁徳よりも「愛をもって」行動する。
これって、とても大事なことだと思います。
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